このコーナーでは 図書館のしくみを すこしずつしょうかいするよ!
みんなも 図書館ものしりはかせをめざそう!
(2008年 5-6月号 より)
今回のものしりはかせは、むかしばなしってなあに!?
むかしばなしってなあに!? 総合百科事典「ポプラディア」(ポプラ社)で引くと、
とあります。 英語でいうなら、legends 伝説・言い伝え、或いは、folk tales 民話・民間伝承。 かんたんにいうと、「むかしばなし」とは、ずっと昔から文字ではなく声で語られ伝えられてきたおはなしのこと。「口伝え」であることが条件なのです。 |
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もんだいです!! とつぜんですが、ここでクイズです!
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の答え アンデルセンはどうかというと、元々伝えられてきたおはなしを少し書きか えたようなものもあるのですが、かなり内容が変わっていたり、全くあたらし くかかれたオリジナルのおはなしも多いので、昔話ではありません。そのあた りもおもしろいので、世界中に研究している人がたくさんいます! |
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の答え 「口伝え」でもなんでもなく、わたしが自由に考えてつくったおはなしは、 いくら『むかしむかしあるところに・・』って始めても、むかしのおひめさま やおとのさまを主人公にしても、たとえ北京原人が出てきたって、むかしばな しではありません。う〜ん、残念!! |
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さて、の答えですが・・・ これは少しややこしいのです。 「かぐやひめ」あるいは 「竹取物語」は書いた人がわかっていません。 ずっとむかしからあるとっても有名なおはなしで、日本人ならたいていの人は知っ ている。 そしてそれは本で読んだ、というよりも、おじいさんおばあさん、お とうさんおかあさんから はなしてきかされた「口伝え」のものがたり。 う〜ん、ここまではどこから見てもむかしばなしみたい。 ところが、むかしばなしというのは、「口伝え」ならではの、登場人物やあら すじがほぼ同じだったりする似たようなおはなしが日本国中に、たくさん伝わ っています。 「桃太郎」は、桃から生まれたというのもあれば、桃を食べて若返 ったおばあさんが産んだというのもあるし、実は女の子だったというのもある のですが、だいたい、いぬ・さる・きじをお供に、悪さをする鬼をこらしめて、 村に平和をもたらす、という筋書き。 「かぐやひめ」には、ほかに似たようなおは なしが、ないのです。ほんの2,3例。そうなると、「口伝え」ではなく、書物 によって長い年月伝えられてきた可能性が高い・・・・・。(大人の本が読める ようになったら、研究書もたくさん出ているので、ぜひ、読んでね!おもしろ いよ。) というわけで、「かぐやひめ」はむかしばなしではない、というのが答えです。 |
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図書館へ来てくれるお友だちへ 今回のものしりはかせでは、よく聞く「むかしばなし」の、「むかしばなし」 である条件について、ちょっとだけ取り上げてみました。当たり前だと思って いることを少し角度を変えて見てみると、新しいことが見えてくる! あれ、なんだろう? どうしてだろう?って思ったら、図書館に来てね! 答えはみつからなくても、違った発見はきっとあるよ。待っています! |
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