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曝書とは・・・(特別図書整理期間の作業について) 各館の特別図書整理期間の予定はこちら
本来は図書の虫干しを指します。図書館にある図書の台帳と現物を年に一度突き合わせることを長年 「曝書」と呼んできました。台帳がデータベースに変わっても、年に一回 、所蔵データと実際の資料を突き合わせています。 「特別図書整理」「蔵書点検」などと呼びますが、昔ながらの「曝書」と言うこともまだまだあります。
それでは中央図書館を例に取って、曝書のようすをお伝えします。
その0 準備します
始めに、書架整理の準備をします。
書架整理とは・・・資料を請求記号順に並べることです。
請求記号とは・・・ラベルの番号のことです。
図書館の資料は、ラベルの番号順に並べています。
ラベルの数字は本の内容を、カタカナは通常、著者の名前を表しています。
914.7 |
イ |
例えば上記の例で言えば「914.7」が内容(日本の随筆・エッセイ)を、
「イ」が書いた人の頭文字となっているのが普通です。
書架整理の前に、現物とデータに齟齬が無いかを確認したり、
在庫状態になっている資料の一覧を作ったりして、全体の計画を立てます。
他に、資料棚の点検などをします。全ての書架の確認をします。
その1 本棚を整理します。=書架整理します
視聴覚資料や雑誌など、全ての資料を請求記号順に並べ直します。
「いつも並んでいるのではないのか?」と思われるでしょうが、
・・・理論的にはそうなりますが、実際には完全に資料が並んでいるとは
言えません。
資料の出入りが激しいコーナーは特に並びかたが乱れています。
その他にも、例えば、普段は新着コーナーにある資料なども、本来の書架に戻します。
余談ですが、図書館では資料を左から右に並べます。
その2 データを溜めます
資料の番号(バーコードの番号)をワイヤレスバーコードリーダ(ポータブルの端末)にため込みます。
この端末で資料のバーコードをひとつひとつ読み込み、たくさん溜まったら
それをオンライン端末に移す・・・作業を繰り返します。
中央図書館の場合、在庫状態の資料 およそ30万点のバーコードを分担
して読み込みますので、ひとり5,000~7,000点の資料をスキャンすることになります。
その3 所蔵データとスキャンしたデータを比べます
これは人間がする仕事ではありません。
コンピュータを働かせて2つのデータをくらべ、エラーリストを作ります。
在庫であるにも関わらず、書架に無かったもの。
変な場所にあったもの。
あってはいけないのにあったもの。
などのエラーリストが出てきます。
その4 エラーになった資料を探して、正しい状態に直します
エラーリストに載っている資料は、現状と実際が不整合であるということですから、
見つけ出して修正しなくてはなりません。
最後までどうしても出てこない資料があります。
これは、最終的に「亡失」となり、亡失の数が少ない程、資料がよく管理されている
・・・ということになります。
その5 その他の業務
普段なかなかできない書架のレイアウトの変更や、大型資料の受入など、
それぞれが気にしている業務を片づけます。
開館前日は閉館中にたくさん届いた予約資料のご案内をする電話を
かけます。
そして何よりも、明日からいらっしゃるお客様を迎えるために、書架整理を
完全にして、曝書は終わります。
曝書の後は、キレイになった書架がお待ちしています。
